2巻を読んだのは、緊急事態宣言下。自分の家族が入院したりして混乱の中で。
逆境の中で弱音を吐かない女の子の主人公あさの姿に高度成長期に育ってきてこの混乱に適応できない自分にとり見習うべきものを感じてしまった。最近、インフラの整っていないような世界で生き抜くことに思いを馳せていることが多い。たとえば、「風と共に去りぬ」なんかでもその辺が気になって「100分de名著」で解説しておられた新訳を手掛けられた鴻巣友季子さんのご著書を読み始めたりしている。
3巻は1964年。東京オリンピック直前。主人公は伊勢湾台風の日に飛行機に出会い操縦を喜びとしていて、ブルー・インパルスと背後でつながる。大河ドラマ「いだてん」の副読本的な楽しみ方ができた。空に描く五輪のマーク、オリンピック当日の天気、そして、1巻から走りの得意な子が出てくるのだけど、その子の走っている時の「スッスッハッハッ」という呼気。
変人の研究者の卵みたいなのも出てきてここからの展開が面白そうだけど、浦沢直樹の作品いつも初期のいろんな要素が出てくるところは大いに期待させられるのだけど、理解力不足のせいか、急に結論がでたり、結局なんだかわからなかったりもあるのでどこまで楽しめ続けるだろう・・と思いながら読んでいたりしている。