観たのはvhsで。
twitterで鑑賞眼を信頼している方が邦画ベスト10ムービーに挙げておられるのを見、また、相米慎二監督の映画、今頃出会い直したみたいなところが自分に起きていて、みてみた。
ほんと自分にとっては同世代映画で、ロードショー時には、こんな能天気そうな青春ムービー、自分には無縁でござい、などとえらそうに決め込んでいたのだが、そんな青春の屈託もちゃんと描かれていたし、とにかく描き方、省略の仕方がやはりうまい。柳沢きみお原作ということで、お色気中心の、男子中学生が喜びそうなものと思い込んでいたが、不動産屋の手違いというとりあえずの不可抗力でもって、そのシチュエーションの中、異性への興味とどう向き合うかという青春小説的な作りの物語でとても好感を持った。
80年代頃のファッション、ちょっと前だったら当事者すぎてはずかしい、みたいな気持ちになったりしていたけれど、薬師丸ひろ子のオーバーオール姿が今は懐かしくも可愛らしくみえる。
秀才役の尾美としのり。そのつもりで凝視しないと気が付かないカメレオンっぷり。
円広志のコミカルな関西弁の先生、最近では関西ローカル番組のコメンテイターの姿しかみないので珍しい気分。
薬師丸ひろ子は今もこのときも変わらぬ可憐さ。
石原真理子の賢こそうな美しさ。
鶴見辰吾、「早春スケッチブック」で、山崎努に振り回される秀才を演じているのをみたが、この映画では、九州からやってきた無骨ものの高校生を好演。わたしの耳には自然な九州ことばにきこえた。