おはよう北京

 

おはよう北京 [VHS]

おはよう北京 [VHS]

 

 松竹から90年代前半に中国の秀作映画がVHSとして出ていて、「青い凧」*1や、「北京好日」*2など、中国の暮らしを身近に感じさせる作品群にそれを通して触れてきた。で、前述の二作品もだけど、そのあとDVDになっていない映画も多く、こちらもそういう中の一本。こちらも未DVDとして探ったわけではなく、またまたふや町映画タウンの監督別一覧を眺めていて(今回はタ行)、普段から割合中国映画の身近さが好きなもので、「チャン・ヌアンシン」という中国名の監督の名前が気になって、みてみることにしたのだった。

国営交通局に勤め、バスで仕事をしている上昇志向の強いアイホンという女性と彼女の周辺の男性や外資に勤める友人を通して、その当時の北京の様子がはっきりと伝わる。主人公のアイホンの素朴そうでギラギラしているところは、経済大国にのし上がっていく中国そのものという感じもしたが、一方でそうはなりきれない男性たちの姿、これも中国のリアルな姿のように思う。