君も出世ができる

君も出世ができる [DVD]

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 みたのは、日本映画傑作全集VHSにて。

VHSに封入の「山根貞男のお楽しみゼミナール」によると、日本初の本格ミュージカル映画とのこと。東宝のサラリーマンものが、1950年代のおっとりした社長シリーズから1960年代のドライで歌あり踊りありの無責任シリーズへと転変していった延長線上にこの映画を位置付けておられる。

舞台になった商事会社のオフィスのデザインや、フランキー堺演じるモーレツ社員の部屋のレトロフューチャー的な雰囲気、好もしい。

社長役が益田喜頓氏。喜頓氏の踊るシーンが嬉しい。上の意向ばかりみている課長役もおもしろい味だなと思ったら有島一郎氏だった。

社長の外遊見送りをフランキーが仕掛けた祭りのモブみたいな感じで送り出す当初のこの会社のセンスと、アメリカ帰りの社長の娘雪村いずみアメリカスタイルを紹介する踊りの対比がおもしろい。(さらに、アメリカスタイルの踊り「アメリカでは~」を映画終盤「日本では~」にして対比させているところも。)

雪村いづみのキレのある踊りと歌、可愛い部分もある表現とても魅力的で良かった。