徘徊 ママリン87歳の夏

日本映画専門チャンネルにて。

www.nihon-eiga.com

深刻ぶって突き放すのとは反対の、問題点はみつめながらのみこむ感じが良い。娘さん、以前猫のいるギャラリーということで訪ねたことのある大阪北浜の10W gallery の方。ママリンがとてもかわいらしく装っておられるのと、ママリンと娘さんの住居がとても心が落ち着く感じで気持ちの良い作品になっている。だけど、もちろんきれいごとでなく、ママリンに煩わされている娘さんの姿もちゃんと映し(それがまた介護経験者にはわかる方が多いのではないかと思うけれど、突然相手が狂暴化してこっちが試される感じ。また答えられないような問いかけをされているシーンなど。これらどれもこれもこの映画の中だと介護されている側もいろいろ考えているのだなあと思える。また娘さんの言葉にもそういうことが出てくる。認知症で阻まれているものがあるけれど、それでも考え続ける源泉は何・・というような言葉。)でもそこからの娘さんなりの結論、腹をくくったもん勝ちという考え方、自分が大きくなるまで少なくとも10年は手をわずらわせただろうし、それくらいは覚悟を決めているとの話、また大阪の街の中でベタベタでなく協力してもらいながらやっていってる姿、なにか希望が持てた。。と同時に娘さんが、自分自身が認知症にならないようにと思っての行動をしておられるのは、認知症認知症のまま受け入れる社会が欲しいとは思ってはいても、やはり自分のこととなるとできれば避けたいと思うよなあと共感してしまった。

監督の田中幸夫氏が書かれたこの記事も良い。

news.yahoo.co.jp

 

娘さんの10W gallaryのサイトをみていたら、こんな展覧会のことが載っていて

winfo.exblog.jp

共催されている北浜のレトロで雰囲気のあるビル、青山ビル1Fの遊気Qさんも昔行ったことがあったなあと懐かしい。