沓掛時次郎　遊侠一匹 - 日常整理日誌

先日NHKで放映してた柄本佑が寅さん誕生前の渥美清を演じたドキュメンタリードラマがとても良くて・・内に秘めた炎を持ちながらの冷めたまなざしが渥美さんに相通じる気がした。柄本さん、すごく映画好きで、折にふれて語られる映画に関する話が面白くて。ドキュメンタリードラマの中でも渥美さんの出てくる作品の中で好きなものとしてこの映画を挙げておられ、みることにした。(他には「拝啓天皇陛下様」*1、そして「寅さん」。「拝啓天皇陛下様」私も好き。)
なんといっても原作にはないという渥美さんの役柄がすごくよかった。wikipediaによると、これは脚本の鈴木尚之氏と掛札昌裕氏の功績らしい。渥美さんの演じた朝吉あってのあの映画とわたしも思う。
沓掛時次郎の映画を何本かみたけれど（活弁版*2や市川雷蔵版*3）、この映画では特に厭戦みたいなものを感じたし、情緒に力を入れているような気がした。雷蔵版を観た日の自分の感想に杉村春子さんの宿屋のおかみのことを記しているけれど、この映画でも清川虹子さんの宿屋のおかみが大層よかった。