鞍馬天狗のおじさんは

かねがね名著との評判をきいていたこの本。確かにすばらしい。じっくり調べてあるという点でもパッションという点でも。わたしは最近ふるい邦画をみはじめたもので、アラカンさんも後年のやくざの親分役でみることばかりなのだけど、その気品とユーモアを兼ね備えた姿が大好きでこの本を読み始めた。どの映画でもすごくナチュラルでいつもそこにいるたたずまいなんだけど、実際はいろんなことを考えて役者稼業をしておられるのだなぁと、その心意気にもたくさん触れられ、ますますアラカンさんへの愛情が増した。そして、自分がみていない若い頃の代表作もみなければ。。という気になった。
日本映画の歴史もざーっとだけど頭にはいった。(そのように作られている。)この中にバンツマさんの話が出てくるのだけど、なんともぱっーとしていてかっこいい人だったんだな。。私生活の方も。興味が広がる楽しい本。

鞍馬天狗のおじさんは (ちくま文庫)

鞍馬天狗のおじさんは (ちくま文庫)