青春デンデケデケデケ

これは、60年代に撮られた映画ではなく、60年代の日本が舞台。「デンデケデケデケ」っていうのはエレキギターのあの響き。バンドに特別の思い入れのないわたしにも、四国の小さな町の高校生が、エレキに目覚めてバンドをつくるそれだけの話がとっても楽しく味わえた。あのエレキの音が大好きに。。ちょっと冗長な部分もなきにしもあらずだけど、そのもどかしさがまた青春っぽい感じもあり、夏のはじまりにみるのにふさわしい映画のような気がした。ごく自然な感じで、ただそこにある感じででてくる昭和時代のおうちや町のたたずまいがとっても美しくそれも楽しめるし、高校生たちが、くそまじめじゃないけれど、真摯になにかをやっているところがかわいらしい!浅野忠信が、自然な感じでいいよ、ときいていたのですが、本当にもう地味でおとなしい!でもそれがすごくいい。最近のものの時感じる わけのわからなさ、の要素はなくて。旧制高校の雰囲気が大好きなわたしですが、この映画も、時代は旧制ではないけれど、その雰囲気をひきついでいました。基本的には男同士のストイックな友情を描いている感じで、でもお互いの方にべったり向いてしまってるのでなく、結構それぞれの方向があるようなところがよい!と思った。ラスト近くに主人公がおちいってしまう気分もものすごくよくわかった。