2005-01-03から1日間の記事一覧

若尾文子と田宮二郎がしたたかな生き様をみせつける映画。増村保造監督。いかにも1960年代の作品らしく、高度成長時代にはいり、経済的な豊かさにがつがつしはじめている日本を感じます。男女のたぬき合戦、という感じの映画なんだけど、増村監督の構図…

最高殊勲夫人

今までわたしがみた増村作品というと、緑魔子が船越英二のなんとも形状しがたいグロテスクな芸術作品のアトリエで飼い慣らされていく「盲獣」だとか、アクの強い緒形拳コーチのもとで、何やらあきれるようなトレーニングを大楠道代が受けてしまう「セックス…

blue

魚喃キリコのコミックを映画化したもの。小西真奈美さん、市川実日子さんの透明な感じの高校生姿がとてもよかった。ものすごく長い間のあるおはなしで、普段「間」をおそれてしまう関西人のおばさんである私の現在の生活とはかけ離れているけれど、自分の中…

ごめん

はじまり方はとても強烈で、小学生の話なのに(いや、だからこそ)ちょっとひきそうになったのだけど、お話のペースになれたら、小学六年生の男の子の、中二の女の子への淡い思いや純情が絵空事じゃなくて、リアリティをもちながらもすてきに描かれているの…

お引越し

両親が別居するようになった少女の物語で、京都が舞台。祇園祭だとか、大文字、北部の方のお盆の行事だとか、なんか京都のいい部分をコラージュしている感じの映画で、京都の雰囲気は楽しめ、これがデビューの田畑智子はなかなか才気煥発な感じだったけれど…

阿修羅のごとく

向田邦子さんの名作ドラマ「阿修羅のごとく」を森田監督がリメイクしたもの。これは、四姉妹の物語で、「若草物語」ないし「細雪」のように、今度は長女をだれがやるのかな、とか前回のとくらべる楽しさというのがあると思います。そして出来の方も。。。キ…

おもちゃ

京都の花街で働いている少女が下働きから「おもちゃ」という名の舞妓はんになるまでの話なのだけど、「祇園の姉妹」で山田五十鈴が演じたクールな妹さんの名前が「おもちゃ」さんだったし、ストーリーの上でも、「祇園の姉妹」の影響をとても感じる映画だっ…

祇園の姉妹

花街ものの映画が割合好きな私だけど、その中でもこれは年代も古くてしっかりしていて特にすばらしい。 姉妹の芸妓さんが出てくるのだけど、姉は義理人情を重んじ、情に流されてしまうタイプ、それとは対照的な山田五十鈴演じる妹はすかっとするほどドライで…