西河克己監督の作品を二本。
「生徒諸君!」(84)と「残雪」(68)
「生徒諸君!」


は庄司陽子のマンガが原作でテレビドラマ化もされていたらしい。タイトルは知っていた。(87年の前田陽一監督「Let's豪徳寺」*1も庄司陽子原作で、少し似た空気が流ていた。)
ストーリーは「雪之丞変化」*2のような双子もの。ショートの段カットの小泉今日子。活発でとても輝いている。そして、二役でからだの弱い双子の姉(セミロングのパーマヘア)を演じる。ラストに収録されている、二役の早変わりみたいなボーナスシーンは男女の姿を入れ替わるのが魅力の「リボンの騎士」のような魅力がある。
羽賀研二(ジャケットでは健二名義)が二枚目役で登場。
運動部のシゴキ、そんなルールとは離れた感じの美術部の先輩など当時の少女マンガらしい展開。そして、落書きに出てくる丸文字がほんとに時代の空気を吸い込んでいる。
岸田今日子が共依存型の母親。(似合っている。)「笑点」でお馴染み林家こん平が元気な方の小泉今日子が育った田舎の人で、太鼓叩いたりする姿がとてもサマになっている。
田舎のおじいさんは稲葉義男。
都会の担任は伊藤克信。「の・ようなもの」(81)で披露したなまり、人懐こさをここでも味わえる。校長先生は有島一郎。(洒脱)
こんな要素が揃っているのにdvd化がされていない模様。ふや町映画タウンのvhsにて鑑賞。
「残雪」
は、ほんとに自分の幼い頃にテレビ等でよく見かけたようなタッチのメロドラマ。
舟木一夫と松原智恵子の恋愛の障害となるのが戦争でそうと知らずに出会ったところからの悲劇を描いている。
西河監督の演出は巧みで退屈させないし、舟木一夫の父山形勲も松原智恵子の母 千石規子も致し方ない判断のもと生きており、悪者が出てこないのがやるせない。
信濃大町の白い雪がピュアな二人の心情に寄り添う。山小屋風ホテルの賑わいはスキーが日本人の娯楽としてポピュラーだった時代も感じさせる。(舟木が建築学の学生で世間話的に増築の話まで出ている。)かたや東京で豊かな学生生活、かたや炭焼き小屋での暮らし。その差ゆえ余計に相手が煌めいてみえる部分も描いているように思える。
