スイング・シフト

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ゴールディ・ホーンの映画が観たくて借りてみたが・・・ゴールディ・ホーンの姿はかわいらしいのだが、筋にモヤモヤ。日本の真珠湾攻撃エド・ハリス演じる夫が出征、その間に軍需工場で働くホーン、工場の現場主任(カート・ラッセル・・この映画がホーンとの交際のきっかけになったらしい)に猛アタックされ恋人に、しかも夫のふいの帰還の際、夫に気づかれ、そのあとも恋人が寂しさから・・とかいう展開が誰得?という感じでどうにもしっくりこなかった。まじめな役がハマるエド・ハリスが気の毒にみえるし。。最後は悲惨なラストとかではないのだけど、なんだかすっきりしない気分のまま終了。描きたかったのはリアルな苦味?邦画の中でこういうテーマが描かれるとしたらこういう感じにはならないだろうなという文化の違いへの新鮮な思いはある。

日本劇場未公開だったのも、日本が敵として登場、日本の降伏で皆に元通りの生活が・・というシンプルに描けば当然そうなってしまう、あまり日本でウケるとは思えないような時代の設定で、その上すっきりしないストーリー展開なんだから仕方ないかなとも思ってしまった。

心臓疾患で兵役義務から外されたカート・ラッセル演じるラッキーにゴールディ・ホーンが「戦争のことをもっとまじめに考えて(ナチス等と闘うための聖戦にあなたは参加しないでいいのか?)」と問いかけ、沈黙されてしまうあたりは、お題目から零れ落ちざるを得ない人への監督からの視線ともとれたのだけど、兵役に行けないものもつらいんだよということがぼんやり感じられる程度で、だからといってこの展開はなあという気分になってしまう話の運び方だった。クリスティーン・ラーティというゴールディ・ホーンの友人を演じた女優さんが第50回ニューヨーク映画批評家協会賞助演女優賞受賞。確かに彼女の演技はしっかりしていた。

カート・ラッセル、「デス・プルーフグラインドハウス」の嫌な男役であったか!と後で気が付き、苦笑い。