物語を売る小さな本屋の物語

藤森照信のクラシック映画館」という本の発売記念イベントが京都の徳正寺というお寺で行われたことがある。

矩庵という藤森さん設計のツリーハウスのようなお茶室も見せていただいたりしてとても思い出深いイベントだった。

先日雑誌「暮しの手帖」15号に「たあたあとした人 秋野等さんのモノ語り」という記事を見つけ、徳成寺の前住職秋野等さんと藤森さんの関わりを知ることができた。

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秋野等さんは日本画秋野不矩さんの息子さんだったそう。それで、「矩庵」か!そして、天竜秋野不矩さんの美術館も藤森さん設計なのも縁がつながっているゆえんなのだなと気が付いた。

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さらに調べていると、私が矩庵をみさせてもらったイベントは、メリーゴーランドという子どもの本のお店の京都店が主催していたのだけど、秋野等さんの息子さん迅さんはメリーゴーランド京都店の店長 鈴木潤さんと結婚されているということだ。

もともと三重が本拠地のメリーゴーランドはさまざまな面白い企画を発信している本屋さんで、三重の友人から評判をきいていたし、実際自分も行ってみて興味を惹かれる空間だったので、このつながりに興奮して、鈴木潤さんの本を読むに至った。

 

京都店といっても鈴木潤さんの力で切り拓いてきた店だったこと、生い立ちから始まってメリーゴーランドに彼女がたどり着いたいきさつ、そこでの逸話、日常もやっとすることなど魂のまま書いてある本で楽しめたし、彼女の店づくりに興味を持った。

秋野不矩さんというと、祖母の代から愛飲している竹村玉翠園というお茶のお店の包装紙、確か先代と秋野さんの息子さんのご縁から秋野さんがデザインされたものだと伺い親近感を持っていたのだが、今回知ったさらなるつながりでますます秋野さんに関心を持つようになった。

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