座頭市シリーズ、たくさんあって、手の付けように困る感じだが、ふや町映画タウンの三木のり平の出演作品一覧(総じて主な作品だけが抽出されている)に載っていたので借りてみる。
のり平さん、確かに特記すべき役柄。いつもより渋さも備わり、守るべきものがいる心の演技が、普段お得意のちょっと狡いような調子いいような持ち味とうまくブレンドされ、よい作品になっている。
守るべき対象の彼の娘を演じたのは
10代前半の小林幸子氏。もちろん歌う場面も長くあり、達者。
用心棒役の加藤武氏の精悍なこと!「悪い奴ほどよく眠る」(1960)*1以来、加藤氏のお若い時かっこいいじゃないかと思っている。1929年生まれでいらっしゃるので、前者が31歳くらい、こちらは36歳くらいかな・・
ビデオジャケットの野沢一馬氏の解説によると、こちらはシリーズ10作目で、「新風を吹き込もうと、今回は監督に井上昭、撮影に森田富士郎のコンビを初登場させ、手持ちカメラでの斬新な映像や、殺陣にも工夫を凝らしている。脚本は、シリーズの生みの親でもある犬塚稔。」とのこと。撮影も確かに凝っていて思わぬ角度から撮ったりある時にはノワールな雰囲気が漂ったりして面白かった。