赤頭巾ちゃん 気をつけて

 

赤頭巾ちゃん気をつけて [DVD]

赤頭巾ちゃん気をつけて [DVD]

  • 出版社/メーカー: 東宝
  • 発売日: 2006/05/26
  • メディア: DVD
 

 みたのはVHS版

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和田誠さんのタイトルデザイン。写真撮影立木さん、ちょっと遊びのあるような構成、そしてあの時代の空気!

和田さんの若き日の交遊録「銀座界隈ドキドキの日々」のこと思い出す。立木さんのことは「タッちゃん」と親しみをもって書かれているが、出会いは「マンハント」というハードボイルド系の雑誌で、和田さんが挿絵依頼をされ載せていたところ、編集部から寺山修司真鍋博立木義浩、和田さんの4人で毎月8P渡すから自由になにかするように提案があったことかららしい。和田さんが「マンハント」の仕事をもらわれたのも、日活名画座のポスターを描いていたのが目に留まり探し当てられたというような逸話、さらに、「マンハント」の仕事の時、当時本格派として出ていたA5中とじのミステリー雑誌の中では、「ヒッチコック・マガジン」に一番描きたかったのだけど、小林信彦編集長の弟さん小林泰彦さんが、長信太の載せていた一枚の漫画以外のイラストは全部担当していたから入り込めなかったという、人脈数珠つなぎのような話豊富でとても楽しかった。

 

銀座界隈ドキドキの日々 (文春文庫)

銀座界隈ドキドキの日々 (文春文庫)

 

 実は「赤頭巾ちゃん 気をつけて」は、原作のほうは大学の時好きで、ずっと前にこの映画もみかけていたのだけど、なんか実写となると、気取ったり生硬だったりする言い回しについていけなくて、最後まで見られなかったのだった。今回、和田さんを巡る人脈からのアプローチで楽しめた。

以前観た同じ70年の「恋の大冒険」*1いずみたくが音楽を担当したり、和田さんのイラストが出てきたり、歌謡曲的世界を取り入れていて、この作品と同じ空気を感じた。

(「赤頭巾ちゃん~」の主題歌は佐良直美が唄い、岩谷時子作詞。)

山岡久乃さんのマダム姿も私には珍しく感じられた。

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