雨に唄えば

 

この名作、ちゃんと観たのは初めてで、有名なハイライトシーンだけで、勝手に理解した気になっていたのどけど、そんなの当然もう万分の一くらいの楽しみ方だったなあとつくづく感じる。ほんとにすごい名作。サイレントからトーキーに変わる時期の映画製作のバックステージものだけど、作っている、また構想している映画の場面もとても美しく、知っている曲も多く*1、テンポも良く、大いに楽しめ、多幸感に包まれた。

悪役で登場する、ジーン・ケリーのサイレント時代の相手役の女優さんジーン・ヘーゲンがとても達者で、あの人のがんばりあってこそ、徹底して楽しめるんだよなと実感。ふや町映画タウンでその話をしていたら、この映画、宮藤官九郎の朝ドラ「あまちゃん」みたいに吹き替えが行われるストーリーなんだけど、実は声のいいのは役の上でふきかえられたジーン・ヘーゲンの方で、話の上ではふきかえたデビー・レイノルズのところをジーン・ヘーゲンがあてたという複雑な構造になっていることを本で読んだとおっしゃってた。

ジーン・ケリーの友人を演じたドナルド・オコナーという方、コメディアンということだけど、この方の画面の締め方がまた良かった。

*1:wikipediaによるともともと過去のナンバーが散りばめたミュージカルという企画だったようで他でもよく使われている曲もたくさんあるらしい