東京番外地

番外地と思えるような、メジャーではない場所、メジャーと思っていても実は知らない部分が多い場所に森達也氏がでかけいろんなものをみつめそれをレポートしている本。歩き、問うけれど単純な答なんか出ない・・模索中である・・という森さんのスタイルはこの本でも基本一緒で、でもそのことや普段のスタンスを揶揄されて気にしておられるような部分もあって、フィードバックの要素がまたいい。オーケンの本などでもなじみのある東京タワーなども、蝋人形館などをサブカルっぽく盛り上げるのでなく淡々とみつめ、ドヤ街なども勝手に美化せず森さん流に綴られているのが心地いい。「いのちの食べかた」を執筆にあたって、原稿の了解をとるという過程をあえてしなかったことにより、と場の解体現場に今足をいれられない現状・・このへんのところは「放送禁止歌」以降の新たな課題という感じがする。

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