アスタルテ書房

ビルの二階の一室にあり、靴をぬいでスリッパをはき、時にはソファーに腰掛けてじっくり本を探せる空間。耽美的なものが集めてあるすごく雰囲気のあるお店と以前からきいていてとても緊張して出向いてみたが、本を愛する心、大事にする心を持っている人なら心地よく受け入れてくれる空間だった。金子國義さんの限定数しかない作品も多数飾られ、写真、映画、ドールや造形、異界ものなど分類された本棚をゆっくり眺められる贅沢な空間。
古本と新しい本があるけれど、古本の値段もお手頃なものもあり、貴重本はそれなりの値段もあり、吟味しやすい。お店のアンテナで選ばれた図録や雑誌も多く、「この雑誌にこんな話が載っていたんだ!」とか「ここでこんな展覧会していたんだ!」という発見の喜びもたくさんあった。
サイン本も多数あるのだけど、「サイン本」なんて呼ばれておらず「署名入り」と書かれているのがすごく良い!
質問には誠実にこたえてくださるし、とてもすてきな空間でした。デザインのすてきな切手も、最近のものはそのままの価格で売られていました。うつくしくて あやしいものに惹かれる人が探しているものが集められているすばらしい場所。

(2016年8月追記) その後、店主の方がご病気で休まれていたり、また再開されたりという新聞記事を読んだりしていたのだけど、アスタルテ書房についてつながる読書空間にまとめていたものをこちらに転記するにあたって調べてみたら、店主の方が亡くなられ、閉店セールが行われたけれどその後限定的にあいているようなことがtwitterによって確認できた。
最新情報はinstagramに載っている。

つながる読書空間でjianさんという方に京都つながりでつなげてもらったマリア書房さんメモ。