若き日の信長

若き日の信長 [DVD]

みたのはvhs版。

大佛次郎の原作で歌舞伎で演じられていたものを映画向けに書き直されたものらしい。

市川雷蔵が信長、当時の市川染五郎（現・松本白鸚）が、信長を見守ってきたじいと呼ばれる家臣、平手中務政秀の息子平手甚三郎役。信長がもちろん主人公ではあるが、甚三郎にも同世代的な人物として対比的に描かれており、重きを置かれている。平手中務政秀は、小沢栄太郎が演じているが、悪役の多い小沢さんが悪役でないの演じるとそれだけでうれしくなってしまう。堅実な役でよくお見かけする高松英郎さんが、逆に林美作守というイヤな役。

今から桶狭間という若い時代を描いていて、自分には（多分？）「信長協奏曲」でなじんできたようなエピソードが出てくる。じいの死、妻（？この映画では人質として差し出された女性）のお付のものが美人間者、公的な場所からふらっと出ていく気さく系の信長など。

若き白鸚さんが「敦盛」を舞う姿はさすが重心が決まっていて美しい。

美人間者小萩をすっきりと演じた青山京子さん。先日訃報を耳にしたが、twitter上で悲しむ声がたくさん見受けられた。