がっつりした名作が観たくなって鑑賞。90分強でダルくもならないし、光と影の使い方、画面の凝り方も美しい。そして、何よりの人間ドラマ。オセロの妻デズデモーナを演じたシュザンヌ・クルーティエという女優さんが清らかで美しく話に入り込める。名前だけきいたことのあった登場人物やストーリーをちゃんと知れる喜び。時の荒波を何回も超えてきた古典のセリフの汎用的な力。結局コンプレックスが人を滅ぼす。
1952年カンヌ国際映画祭グランプリ受賞作。
2020/2/10
以前設置していた掲示板の過去ログを整理していたら
2005/4/12に友人windshipさんが「オセロ」をご覧になった時の感想が出てきた。転載。
今朝はオーソンウェルズの「オセロ」見ました。
これすっごくよかったです。
黒と白の画面は美しい陰影をつくり
スピード感を盛り立て、静寂を深め、心を映し出していました。
オセロ、デズデモーナ、イアーゴ。。。
舞台劇(って言っていいのでしょうか)の映画化ですが
せりふはくずさず(らしいです)
とても映画らしい映画として再現されていました。
そして、われらが(いれてね)マーティン・スコッセシをして
「映画史上、ウェルズほど多くの人に映画監督になりたいと思わせた人物はいない。」
と言わしめたそうですね。
その言葉の意味の一端がわかる作品でした!