最近気になっている深田晃司監督作品。同監督の「ほとりの朔子」*1のいとこのような映画。「ほとりの~」では鶴田真由がインドネシアに詳しい研究者だったが、こちらもインドネシアで通訳などの仕事をしている女性。「ほとりの~」にも出ていた太賀も、彼女とインドネシア人の夫との間に生まれ、自らインドネシア国籍を選んだ男の子として出てくる。太賀の雰囲気がいかにもインドネシア人として生きている感じで達者だなあと思わされた。
ストーリーは、人間と神だとか自然だとか大いなるものの関係、また人間間の期待と裏切りみたいなものを感じさせるものであった。深田監督、「淵に立つ」*2もだったけど静かにストーリーが進む中に調和を壊す演出が面白い。冒頭から出てきて311のことを意識しているであろうインドネシアの津波の話。犠牲と確執。。いろんなものをじんわりと心に残す。
インドネシアというアジアの異国での撮影がそういう気持ちにさせるのかタイのアピチャッポン監督の映画のような空気も少し感じた。
ディーン・フジオカが日常を超越したような役にぴったりだった。