壇の浦夜枕合戦記

壇の浦の合戦の後日談としてつくられた神代辰巳監督のロマンポルノ。(昭和52年)
義経風間杜夫が演じて、ビデオジャケットにも「怪演」と評されているけれど、たしかに建礼門院の前にはじめてお目通りを許された時声がひっくり返ったり、源氏のイメージをおもしろく体現してたりする。
清盛を小松方正祇王と仏御前とのこと、最期など迫力をもって演じている。逝去の時の不動明王と思われるものを部屋に配置しての画面、ひきつけられる。
海に流され即身仏になった法師の逸話と琵琶の音、そこからちょっと俗謡めいたものにもなったり、またジャズっぽい音(こちらのブログによると音楽担当に名を連ねてある沖至という方は伝説的なトランぺッターだとのこと)とあわせたり、神代監督の作品は音楽のあわせ方が特徴的で楽しい。
テンポとても良し。ここで完というエンドロールの出し方も強気のセンスで好ましい。

  • 余談

この映画をみた直後に「義経千本桜」の渡海屋・大物浦の段の顔見世を録画していた劇場中継をみていたら、ちょうど安徳天皇が入水しようとしているシーンがあり、この映画のことを思い出し、確かにこの映画のような解釈(源氏配下による女官の蹂躙)があってもおかしくないと感じた。それと同時に、両方に共通することとして平家の一族の団結の強さを感じた。源氏が仲違いばかりなのに対し、「壇の浦夜枕合戦記」でも建礼門院が維盛のことを思うシーンなどもあり、またこの映画での義経との格差などから平家というのはずいぶん貴族にあこがれその生活に近づけようとしていたのだなあと思ったりもした。

壇の浦夜枕合戦記[ビデオ]

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