苦いエッジのかかった話の運び方。いつもラストに流れる画面のひりひりとかっこいいこと。最後にさしかかるまで、ずっと重苦しい空気に包まれ、この話はどう決着がつくのかと思いきや、思わぬ進展。最後までつきあってよかった。
ピエール瀧が度量と熱、バランスとアンバランスを内包した警察広報官の役をしている。その部下が新井浩文氏。とても役に添った雰囲気。
尾美としのりという人のみえかた、演技力にもこの作品の出来がかかっていたと思う。
そして私があちこちで気になるのが萩原聖人。現在主役をはることは少なくても独特の存在感があるし、ちょうどよい空気を出すと思う。
地方警察内部のあれこれも原作者の横山秀夫さんは新聞記者出身とのことでそこから着想を得ることも多かったのだろうな。