手紙は憶えている

2015年アトム・エゴヤン監督作品。アメリカに潜伏しているナチスの残党を巡る話*1はいくつかみてきたが、これまた新しい。老人ホームに住んでいる90歳のゼヴ(狼を意味する)が、友人との復讐の約束を果たしに旅に出るというストーリーだけど、かなり健忘症になりながらも何とか自分を保っている90歳のリアルがきっちりと描かれているものだからみていて憧憬と肩入れと泣き出したいような気持ちが入り混じる。ゼヴを演じているクリストファー・プラマーの姿が素晴らしい。幾多の困難を乗り越え、ゼヴがたどり着く境地は・・というところなんだけど、すべての登場人物がとても丁寧に描かれていて、それぞれの戦後70年の現在に寄り添える。ストーリー仕立てもおもしろい作品。

IMDb
関連記事