人情紙風船

勘三郎さんの歌舞伎でみたことのある「髪結新三」のお話なんだけど、歌舞伎は調子のいい話だったのに、映画は話のまとめ方が全然違っていてまず驚いた。山中監督の作品だけあってたくさんの人物が入り乱れていくストーリーなんだけどちゃんと整理されて頭の中に入っていくのだけど、とにかく終わり方が・・何年か前に山田洋二監督が選ぶ家族の映画という特集をNHKでしたときの録画でみたのだけど、山本晋也監督の解説としてはじめの武士の首つりと幕切れの武士の夫婦の姿から武士=軍というものへのむなしさや抵抗を示したというような話をされていたのだけど、そういうことなのだろうか?最底辺の中で武士の建前で生きなければいけない悲哀はもちろんあったけれど。
もっと一泡食わせ気持ちのよい結末にもできるのにしなかったのにはきっと意味があるんだろうけれど、いろいろ考え込んでしまう。もう少し解説を読みたくなった。
はてな日記からたどっていったこちらの講演録は説得力ある。

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