シネマ・スクエア・レックをもう一度

伊勢の友人からいつも様子をきき、みせてもらうちらしなどで、一度行ってみたいと思っている進富座のオーナー水野さんが、一度映画館を閉館されて奥様のご実家の方で仕事をされていた頃にまとめられた本。伊勢神宮近くの古市は、成瀬巳喜男の「歌行燈」に出てきて気になっていたのだけど、芝居小屋など興行で有名なところだったそう。進富座はまさにその古市の芝居小屋が前身ということでとても感慨深かった。映画の配給システムについても詳しく触れられ、青臭さだけではやっていけない、情熱と分析力の必要な映画館経営っていうものにも思いを馳せる。伊勢の文化的奥行きも改めて感じる。

シネマ・スクエア・レックをもう一度―ある映画館の物語

シネマ・スクエア・レックをもう一度―ある映画館の物語