2017-05-01から1ヶ月間の記事一覧

勝手な手触りはその昔みた「イワン雷帝」のよう。重厚な歴史ものなんだけど、ひとつひとつのエピソードが羊皮紙に書いた事柄、あるいは幻燈でみているようなイメージ。発端は1798年。ロシアとプロイセンとオーストリアに分割されていたポーランド。自由…

スペードの女王

タイトルだけはきいたことがあるこの作品、プーシキンの小説の映画化とのこと。きっちり作られたゴシックホラーのような風合い。ジャケットには「重厚なコスチュームとセットデザインはオリバー・メッセルが担当」とある。たしかにそれあってこそであった。…

シン・ゴジラ

今頃やっと!ではあるのだけど、堪能した。去年の夏に映画館でちゃんとみて、twitter等でオンタイムの感想を共有したかった・・と切に思う映画だった。 「アオイホノオ」という大阪芸大が舞台のドラマ(原作はコミック)は、庵野監督の同級生島本和彦氏が学…

張込み

「七人の侍」*1再見で宮口精二が気になり、すすめてもらった映画。渋く張込みを続ける刑事。世間と折り合っていく風情が板についている昭和の大人。ストイックで、小児病的な悩みとかとは無縁な感じでよかった。 旅館の人との付き合い方の、今よりはかなり密…

古都

京都の影の部分も映し込むようなシャープなカメラ(成島東一郎)、不安になるような武満徹の音楽、また巧みな演技陣により表現されるこわいほどリアルな京都の人々・・よくできた作品だと思うが、川端康成が内包するものを直視し続けるのがなんだかつらいよ…

花は偽らず

拾い物だった「京化粧」*1から大庭秀雄監督の映画を最近ちょこちょこ見ている。これまたなんとも切なくて、でもつらい感じはなくてとても好きになった。大庭秀雄監督は「君の名は」が有名なのだけど、そちらは今だ後回しにしてしまっていてだいたいのストー…