2017-05-01から1ヶ月間の記事一覧

大人のための昭和史入門

第一章の半藤一利、船橋洋一、出口治明、水野和夫各氏による特別座談会「世界史の中の昭和史」は読みやすく、テレビ「その時歴史が動いた」「英雄たちの選択」風の現代的解釈がおもしろかった。二章以降は、第二次世界大戦前後の人物や事件についてそれぞれ…

続 数寄です!弐

山下さんの家を設計した蔵田さんが六本木での文楽の組立式檜舞台を担当された話、興味深かった。桐竹勘十郎さんとの打ち合わせ現場の、勘十郎さんのお顔がリアル。こういう顔して打ち合わせされそうだ〜。。山下さん、文楽お好きなそうで、住太夫さんの講義…

ちはやふる 34

クィーンの母のステージママっぽさに黄信号。 普段自分が全然知らない世界で活躍している人を知ったりするのはテレビが多いけれど、取り上げられるという事でこういうリスクってあるかもな・・と。町田康の「真説・外道の潮騒」*1という本でテレビのドキュメ…

信長協奏曲 15

登場人物の中で一番好きだった竹中半兵衛が・・・。石田三成が一生懸命やってるつもりなのに空回りする感じ、「真田丸」を思い出した。信長協奏曲(15) (ゲッサン少年サンデーコミックス)作者: 石井あゆみ出版社/メーカー: 小学館発売日: 2017/04/28メデ…

化粧雪

石田民三監督、成瀬巳喜男原作。 山田五十鈴が零落した寄席の娘で、そのそばでなにくれとなく働いている番頭さんのような存在、善さん役が藤原釜足、その妻を清川虹子。 ビデオに同梱された山根貞男さんの解説によると、冒頭、その小屋の真ん前の電器屋のラ…

小島の春

先日BSプレミアムの「杉村春子への手紙」という番組の中で森光子氏が、この作品の中での杉村さんの演技の話をしておられた。それとあとから気が付いたのだが、高峰秀子氏も著書の中でこの映画での杉村さんの演技を臨場感豊かにほめておられた。 はじめこの中…

白い風船

今年日本公開されている「人生タクシー」のジャファール・パナヒ監督。アッバス・キアロスタミ監督のお弟子さん。この作品もキアロスタミの脚本だ。お正月準備に忙しいテヘランの大晦日(太陰暦なのでこちらとは季節が違う)。どうやらイランではお正月のお…

赤線最後の日 -昭和33年3月31日ー

昭和49年のにっかつロマンポルノで、その当時の若者がこの辺は赤線で、とロケで訪ねるドキュメンタリー的な、割合親切な説明のシーンからはじまる。「マル秘色情めす市場」*1での乾ききった様子がアナーキーな感じでかっこよかった芹明香さんが、またまた…

にっぽん泥棒物語

素晴らしかった。骨太でおもしろい。人間が個人の都合を乗り越えて社会のための行動を起こすことができるか、それを高邁すぎる形でなく、三國さん演じる職人肌の泥棒が主人公という設定で描いていて、楽しい。(戦後すぐの設定でもあるし、結構泥棒に対して…

激動の記録 第1部

映画館で本編上映前に流される日本ニュース。この巻は昭和15年〜20年まで。 学徒出陣の姿、国の定めたように行動しなければならない有様。。一番やるせない。再現フィルムではない映像の力。 最近、太平洋戦争前後のものをまとめてみていて、例えば去年…

ネコヅメのよる

コワい顔なのに魅力的なネコ。実はうちの猫もコワい顔なのでコワいながらも表情豊かな猫の姿がとてもうれしい。ひっそりしていて読後にっこりするような良い風合い。数々のいい猫の顔が描きこまれていてにやにやしながら何度も読み返してしまう。ネコヅメの…

重版出来! 9

昔のハリウッド映画をみていると、主人公カップルのために当て馬になる人、その後のその人のことは知らん!なんて状況がたびたび出てくるのだけど、この作品はそういうのがなくて、ひとつの華やかな出来事の陰にはこういう苦労があって・・みたいな多面的な…

東京タラレバ娘 8

やっと女の友情という名のおせっかいという話まで踏み込んできた。(常々もどかしく感じていた)主人公倫子の成長にかなり溜飲の下がる巻。東京タラレバ娘(8) (Kissコミックス)作者: 東村アキコ出版社/メーカー: 講談社発売日: 2017/04/13メディア: K…

おおきなねことちいさなねこ

実家のねこがモデルになっているのかな?これもきょうだいの物語のようにも読める。コミカルでくりかえしなど音のたのしさもあり、読み聞かせしてあげたら楽しんでくれる子ども多いのでは?おおきなねことちいさなねこ作者: 石黒亜矢子出版社/メーカー: 好学…

いもうとかいぎ

最後に「このたいせつなえほんをふたりのむすめへ」と書いてらっしゃるけれど、まさに二人の娘さんをお持ちの石黒さんならではの作品。妹の気持ちも姉の気持ちもわかっていらっしゃる。 じょろうぐものじょろこさんがとてもかっこいい。ダーク世界の住人描か…

石黒亜矢子作品集

石黒さんは現代の浮世絵師というか、妖怪変化あるいは物語に登場する人、動物などをとても愛情深くそのものが持っている魅力をうまく引き出されて描かれていて拝見していてとても楽しい気持ちになる。とても精緻に描かれている時もあればちょっとしたマンガ…

モーガン

1965年英国作品。バネッサ・レッドグレーヴが第19回カンヌ国際映画祭主演女優賞受賞。 なんとも風変わりな作品だった。若きバネッサ・レッドグレーヴはかわいらしかったけれど、離婚訴訟を起こし、別の男性とつきあいはじめているのに追っかけ続ける夫のモ…

1970年代NIPPON

あとがきより 1970年代の日本は、工業化と高度経済成長の時代で、日本人の生活が豊かで便利になったとよく言われた時期だった。 (中略) この写真を撮影している間も、農村の人口は労働力として大都市に吸収されつづけ、農村の過疎化が進行していた。 70…

地球防衛軍

宇宙からの侵略もの。核戦争の犠牲になったミステリアンという第5惑星人が地球にやってきて、最初は半径3KMだけの土地を要求しているのが女性を略奪したり、実はもっと地球を占領したい気持ちを隠していて・・というような話なんだが、ずいぶん向こうの方…

太平洋奇跡の作戦 キスカ

最近太平洋戦争ものを続けざまにみているのだけど、珍しく成功した作戦もの、ということでこの映画もみてみた。三船敏郎の陽性な感じがうまく生きている。 無線を傍受されるかもとの危惧から時々刻々の変化への対応を相談できないつらさ・・「聯合艦隊司令長…

帰郷

佐分利信氏がえらくかっこいい。一番最初に佐分利信氏をみたのがテレビドラマの「阿修羅のごとく」だったし、そのあとみるのも「お茶漬の味」だとか、先日観た「花は偽らず」*1だとか、かっこいいという分類ではなくて、落ち着いた、と評したいようなものが…

聯合艦隊司令長官 山本五十六 -太平洋戦争70年目の真実

「日本のいちばん長い日」*1の原作者、半藤一利氏の監修とのことで、日本映画専門チャンネルで放映しているのを機にみてみた。 映画「軍閥」*2で、戦争継続に関して懐疑的でその旨記事に載せた記者が東條英樹により見せしめで戦地にやられる、しかも年齢がい…

人生フルーツ

津端修一さんのことは以前NHKでみて*1、工夫してできるだけ自給自足生活をされているところ、それが歯を食いしばっている感じでなくて、なんだかしゃれて飄々とした雰囲気で生活のデザインをされているのがとても心に触れた。 その津端さんご夫婦のドキュメ…

激動の昭和史 軍閥

「日本のいちばん長い日」、「激動の昭和史 沖縄決戦」*1と東宝の8.15シリーズをみてきて描き方に好感を持ち、この作品も借りてみた。(まんだらけのサイトに8.15シリーズの紹介あり。) 2.26事件からの軍部台頭、太平洋戦争が起きるに至る政府関係者の言動…

いつか見た風景

1964年〜2011年に北井一夫さんが撮ってこられた写真を年代順、テーマ別に紹介したもの。 「過激派・バリケード」という写真群で、過激派がたてこもっている場所の生活用品で表現しているところ、ゲバラの写真で、胸にさしてある歯ブラシをみて感動したことか…

七つ屋志のぶの宝石匣 4

今度の作品はミステリー風味。「のだめ」におけるセンパイみたいな、上品で才能あるフィアンセの存在。それをコミカルに回す二ノ宮ワールド。読んでいて勇気づけられる気分になるのがいいところだな。七つ屋志のぶの宝石匣(4) (Kissコミックス)作者: …

リップヴァンウィンクルの花嫁

去年東京・蒲田で温泉のあるゲストハウスのような風情のホテル末広というところに泊まった。その時この映画が撮影で使われたことを知り、どんな登場の仕方をするのか楽しみにみはじめた。 出てくるのは主人公がどん底、つまりそこからはあがり調子になるとこ…

日本国憲法

公式サイトに「世界から見た、わたしたちの憲法、あなたにはこの宝物が見えますか」と書かれているがまさにその言葉につきる映画。今年は憲法記念日に首相のアナウンスメントがあり、大いに動揺してしまった。高校無償化ってどういう口実の作り方なんだ・・…

おかあさんの扉 6

一番共感したのが、女同士でしゃべっていてごはんが一時間遅れて夫の吉田戦車さんが不機嫌になるところ。この焦る感じものすごくわかる。 めっちゃくちゃ尾籠なはなしで美大っぷりが出てあきれられる・・ってところもにやり。 家族内、に限らずおはなしって…

ねことじいちゃん 3

この巻はじいちゃんの近くのおばあさんの話も。小学校のクラスのよう。なんか女子の方がおりこうさん、男子の方がなんだかかわいらしいって感じ。ねことじいちゃん3 (メディアファクトリーのコミックエッセイ)作者: ねこまき(ミューズワーク)出版社/メーカー…