モテキ

 

モテキ

モテキ

 

原作者久保ミツロウさん(女性)の面白さは「笑っていいとも」にゲスト出演されているときのトークで認識していた。いつかこの作品もみようと思っていたのだけど、タイミングを逸していて・・今回、大河ドラマ「いだてん」での森山未來氏の活躍に感心したのをきっかけにこちらも拝見。日本映画専門チャンネル軽部真一氏が司会をしている日曜邦画劇場の枠を録画したもの(2012年7月)だったので、軽部氏の森山氏へのインタビューも一緒に。毎週「いだてん」で若いオスみたいな状態の森山氏をみているもので、7年前の若さに驚く。インタビューの中では軽部氏が、「こんなたくさんの女優さんにモテて役者冥利につきますね」的なありがちの話をふっていたが、森山氏が、失礼にならない程度にそれは受けながら、そんな表面的な話ではなくて、仕事としてこれを演じていく際の気持ちの話などしていて、「いだてん」で若き志ん生を演じている時の油断ならない眼の光り方などを思い出した。森山未來、いい。インタビュー時には関西イントネーションなのも嬉しい。神戸市東灘区出身らしい。wikipedeiaからの情報でしかないけれど、かなりの凝り性で面白い人物のように思える。文化交流使として、一時期イスラエルのダンスカンパニーに所属していて日本にはいなかったのも只者ではない感じがあった。(それらはこのインタビュー以降のことだから表面的な話題を軽部氏もふっていたのかもだが、この時点でその後の未來氏を感じさせるものがあった。)「いだてん」で未來氏が志ん生の息子、馬生と朝太の高座をも演じた回、とても評判が良かったが、未來氏の才能と日々の精進の賜物だとつくづく思う。

映画「モテキ」の方は、大根監督の作品でよく感じるが、みせかたが面白い。カラオケやtwitterの画面で森山未來氏演じる主人公藤本幸世の状況をうまく説明し盛り上げ、幸世の私的な状況をリリー・フランキー率い、真木よう子がまとめる会社の連中のツッコミなどにより表現されたり、とにかく楽しくみられる。森山氏の視線や表情で、主人公の気持ちがとてもわかってしまう。仲里衣紗の、派手なメイク時とそれを落とした状態(普段私がみているのはこっち)のギャップがすごかった。最近落ち着いた役をしているところをよくみるが、いろんな表情があっておもしろい女優さんだな。

これに先駆けたテレビシリーズ(未來氏いわく、テレビシリーズでやり切った気持ちに皆がなっていたところのこの映画の企画で気持ちのもっていきようが大変だったらしい)や原作もみてみたくなった。