TOO YOUNG TO DIE 若くして死ぬ

 日本映画チャンネルの軽部真一が司会している日曜邦画劇場の枠で放映していたもの。宮藤官九郎作品は好きで、大河ドラマ「いだてん」も毎週楽しみにして見ているのだけど、こちら、宮藤氏の好きな若い人の評価がまあまあでみるのが遅くなった。多分ロックが好きで知識があった方がより楽しめると思う。往年のロックギタリストのギターの弾き分けやセリフに込められているロックネタ、こんなところにみうらじゅんが、みたいな楽しみ方など。(みうら氏の場面セリフもなくなかなか愉快だった。)

軽部氏によると、宮藤氏はこの映画木下恵介の「楢山節考*1の演劇的なセットに影響を受けたとか・・中川信夫監督の「地獄」*2は思い出し、あと、少ししかみていなく言及するのは、はばかられるけれど神代監督の「地獄」も平面的な画づくりみたいなものを感じたのでその辺を踏まえてのクドカン流の「新・地獄」みたいな感じかなとは思っていたけれど・・(多分テーマがテーマだけに有名な二作品はみておられるだろう。)

クドカン作品、映画よりTVドラマの方が出来がいいように思うのだけど、TVドラマの規制で抑制がきいているところがいいのかも・・ティーンエージ男子っぽさが炸裂しすぎて、ところどころひいてしまう。でもそれなりに愛すべき感じはあった。

軽部氏が、「神木隆之介を思いきりかっこ悪く撮っている」というような話をしていたが、確かにクドカン作品は、かわいらしい子役だった神木君のイメージをくつがえすようなものばかりだな。ドラマ「十一人もいる」とか最たるものだけど宮藤氏は、いつもそれまで光をあててないその人の持つかっこ悪さの中のかっこよさをひきだすの長けているよなとも思う。