権左と助十

こちらも「修善寺物語」*1と同じ岡本綺堂原作。大岡政談を下敷きにした駕籠かき二人がタイトルになった物語。歌舞伎になったり*2、何度も映画化されている*3らしい。

まずは店賃回収に苦労する大家さんの話から店子の面々の様子が知れる。ユーモラスでテンポの良い作品。伊丹万作っぽさを感じる。
助十役の小笠原章二郎さんのハンサムなこと。*4
按摩の六蔵がおもしろい表情だし、みんなが集まっているところでも彼の顔がまざるだけで楽しい!と思ったら進藤英太郎さんが演じていたらしい。
高堂国典氏演じる大家六兵衛をみていると、店賃の回収には難儀しているものの店子には意見したり父親的存在なのがみてとれ、そこは「髪結い新三」のような世界と地続きだなと思った。

長屋の連中総出(が原則の)井戸換え*5のシーンも印象的。