白い指の戯れ

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1972年 村川透監督作品。脚本神代辰巳。主人公伊佐山ひろ子の最初の相手が口ずさんだり、中盤の泡だらけになってのバカ騒ぎの時のサイケな空気も漂う場面に流れる俗謡風の音楽に、時代や思想はどんどん西洋の影響を受けつつもなにか姿かたちや性は土俗的であるというような自嘲のような、むなしくもカラッとしているような空気が大いに流れ、神代監督の「青春の蹉跌」*1(1974)でショーケンが口ずさむ斎太郎節やあるいは、大島渚監督の「日本春歌考」(1967)的なものを感じたりもした。「日本〜」では問題提起しまじめくさっていた感じが、もっと自分を笑い飛ばすような雰囲気に変わっているような・・
とにかく中盤のその爆発的なシーンはなかなか愉快だ。

新宿紀伊国屋書店のところとか、渋谷などの風景も楽しめる。
撮影 姫田真佐久。そう思ってみているせいか、面白い角度からのショットなど多いように思った。