バックマン家の人々

偶然にも前述の「ハイ・ホープス キングス・クロスの人々」*1と同じ1988年製作。こちらも家族の物語で、多世代の問題を取り扱っているところが重なる。そして、かたやイギリス、かたや本作はアメリカと好対照のお国柄がみえる。スティーブ・マーティンが主人公ということもあって、わかりやすく問題が提示され、でも、陽気な中の翳りみたいな色彩もある。
若きキアヌ・リーブスが魅力的。父親役のジェイソン・ロバーズの味がよい。調べたら「砂漠の流れ者/ケーブル・ホーグのバラ―ド」*2のケーブル・ホーグ?あれはよい映画だったけれど、まだちゃんと結びつかない。「マグノリア」のアール・パートリッジというのはちょっとわかるような・・

バックマン家の人々 [VHS]

バックマン家の人々 [VHS]

2019/8/12付記
タイム・アフター・タイム*3を見て、ヒロイン、メアリー・スティーンバージェンがこちらの映画ではお母さん役ということで再度見てみた。
ダイアン・ウィーストが、二人の子育てをしているしっかりもののシングルマザーの役だが、すっごい強烈な、家族の中でこんなことがあったら立ち直れないくらいのシーンがあり(下ネタ系の辛辣かつ深刻な場面)、そこの印象ばかり残っていたのだけど、再見すると、娘が若くて軽めのレーサーのキアヌ・リーヴスと駆け落ちするシーンの、はじめは「出ていくなら二度と戻るな」といっておきながらその舌の根も乾かぬうちから、「なにかあったら連絡しなさい」となってしまうシーンなど、うまいなあと思った。これが父親だったら「二度と戻るな」の言いっぱなし。とりなすのは母親みたいなことにわたしの周りでもなりがちだけど、シングルマザーの場合、父親役も母親役もしなければならないという話は聞くし、その感じがとっても出ていてリアリティを感じた。息子の性教育で悩む→解決策を探るところも好感がもてた。全体的に性の問題を当たり前のこととして解決していく調子で、そこにアメリカらしさを感じた。

ふや町映画タウン☆☆☆(かなりおすすめ!!)