蕾の眺め

平田満の役回りに、日活ロマンポルノ版「蒲田行進曲」の趣きあり。
ものすごい豪華スタッフとキャストの日活ロマンポルノ。(田中登監督、早坂暁脚本、「蒲田行進曲」でいうところの「銀ちゃん」的存在としての佐藤浩市。ストリップの振付師に加藤嘉←ものすごくいい風合い。名人の香り。そして主人公の今陽子。)
今陽子、「ピンキーとキラーズ」のイメージからみると、「場末のストリッパー役とは・・」との驚きもあるけれど、なんだかからっとさばさばしていて好感が持てた。
平田満演じる男の育んでいる幻想、優しいようでいて、今陽子の変化の前に本当に相手を思いやる愛情とは違っているのかもというようなところなどなかなかうまいし、隠花植物を愛するような男の気持ちを踏みにじるようなラストのTDLの陽気な花火が、皮肉で良い。

蕾の眺め[ビデオ]

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  • 発売日: 1995/07/01
  • メディア: 単行本