平成13年6月 渋谷シアターコクーンにて。「勘九郎箱」というDVD-BOXにはいっている。
主役の三人は故・勘三郎さん、福助さん、橋之助さん。
この夏、ひと世代若い 勘九郎さん、七之助さん、尾上松也さんでみた*1のだけど、違いがよくわかった。この夏にみたほうが、三人の年齢が登場人物と近くて、動きも激しかったし、ほんと若者の群像劇という感じだった。お嬢吉三も、七之助さんのはクールではかなげ、可憐だったけれど福助さんのは開き直っている感じ。雷蔵の映画の弁天小僧*2やお嬢吉三*3が、さっと男になるという感じを受けたけれど、その方向性はこの福助さん的なスタイルなのかも。
全体にこのDVDの方が伝統歌舞伎よりだと思う。
このバージョンではわき役も勘三郎さんや橋之助さんが二役でしているのだけど、この夏にみたのは違っていて、平成13年版の方が二人が演じた役がくっきりしていた。(こっちの方がより誇張した演技になっている。)
また、獅童さんが女形(といっても笑かすような役)、当代勘九郎さんが親孝行の娘(今、七之助さんがやっているような女形に比べると線が太い感じだけど、独特の持ち味でしっとりと。)、七之助さんがその娘と関係ができるけれど実は双子のきょうだい、という役回りが新鮮でもあった。
- 出版社/メーカー: 松竹
- 発売日: 2005/03/31
- メディア: DVD
- クリック: 83回
- この商品を含むブログ (19件) を見る