ねうちもん京都

「お金をかけずに京めぐり」なんてサブタイトルがついているけれど、「お金をかけない」というところが主眼でなく、京都に友人が来たらこういうところに案内したいというような、ちゃんとした、私もお墨付きしたいような場所が並んでいる。値段も許容範囲内という感じの。雰囲気だけのところとかは薦めていなく、とても誠実に作られた京都のガイド本だと思う。

「ヨソさんといっしょ」というコラム部分があり、他地域から京都に住まれている方にその人独自の切り口で京都を案内してもらうコーナーなんだけれど、たとえばお坊さんと一緒に仏具屋さんに訪れてみたり、御多福珈琲のマスターに近所の寺社を案内してもらったり、内容の濃いものになっている。特に、立命館大学の映像学部の准教授の冨田美香さんとまわられる京都の映画史跡とても楽しく、これだけで一冊の本を作ってほしいくらいだ。有名なお店だと思うけれど宮川一夫氏が山中貞夫監督にに連れてこられたこともあるという西木屋町の「鳴瀬」、中も民藝調らしくとっても興味を持った。

ちゃんとした観光地とその付近のお店をグレゴリさんならではの切り口で描いておられるが、付近のお店情報というのが特にとても新鮮だった。

自分用のメモ
三十三間堂のちょっと南の「TAITO」という洋食屋さん東山駅の三条沿いを東に行った北側の肉の荒井亭のコロッケ、愛宕古道の手ぬぐい(デザインがかわいらしく、渋い)、錦のなかほど細川洋品店のてぬぐい(なつかしい「ふきん」という文字とお茶道具の絵が描いてある「ふきん」 2枚で250円などガーゼ手ぬぐいなど種類も多いとのこと)、三條若狭屋のちご餅セット(珈琲付きで500円)

ねうちもん京都 お金をかけずに京めぐり

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