再読・再訪

今まで再読ということをあまりしてこなかった自分だけど再読してみて発見ということがこのごろ頻繁に起きている。グレゴリ青山さんの「ナマの京都」をこのあいだぱらぱらと読み返していたら、西部講堂のことが出てきて、グレゴリさんがそこに行ったのは相米慎二監督の「ラブホテル」がみたかったため、とされていたのだけど、去年になってやっと「ラブホテル」をみた私はそこに書かれている

長イスや、何かよくわからないモノがちらばっているところに、なぜかコタツにあたっている人たちがいて
「こりゃ電気ついたら絶対ここから出たなるな…」というほど西部講堂の歴史を物語るようなホコリのつもっているにおいがした。そしてそこで観た映画は、そんな場所ににつかわしいやるせない映画で

のことばが映画を観る前読んだ時より当たり前だがずっとリアルに響いた。それとともに、「ラブホテル」をみて、かなりぐっときていたのだけど、やっとその思いが認知されたような安堵感も覚えた。(評価されている映画なんだから今更なんだけど・・でもグレゴリ氏の言葉が嬉しかった。)

また王将の餃子の話が出てくる前ふりとして、清水昶という方の「詩の荒野より」という本に載っている、’60年代半ばに同志社大学に大学祭に招かれた時の寺山修司の発言から寺山が京都を餃子のおいしい場所とインプットされているようだ、というような話がでてくるのだけど、今四方田犬彦氏の本を読んですごくその時代に興味をもっているもので、清水さんの本もチャレンジするべきかしらと思う。

あと、もう一冊パラパラっと再読したのが吉野朔実の「本を読む兄、読まぬ兄」なんだけど、町山智浩さんのi-podラジオで名前を覚えた平山夢明さんと吉野さんの対談をみつけ、平山さんのものに前から触れていたんだ〜という驚き。さらに、その対談に自分の恩師の犯罪心理の本が紹介されたり、積読状態になってしまっているブコウスキーの本や、中野翠氏のペンネームのもと、ときいて興味をもちはじめた尾崎翠氏が言及されたりしているのをみて、本は時をおいてもう一度読まねばならないなぁとの認識を強くした次第。

もうひとつ久しぶりの・・ということでは京都・木野のレ・フレールムトウへの再訪。

久々に食べたムトウのパンは、生地がまろやかでパンの土台自体がおいしい感激を味わった。あんぱんなどもほんのり柚子のような香りが漂ってとっても品がいい。やっぱりなかなかすばらしい。


関連ランキング:パン | 木野駅京都精華大前駅岩倉駅