四巻が終わったら五巻は一気に読んだ。途中でとめられない。
四巻は大逆事件。日本史の教科書の字面の知識しかほとんどなかった。加藤典洋さんという方の解説にあるように、
登場する人々の顔のつくりの、そして表情の、明るさ。政府方の山縣有朋と平民方の幸徳秋水の描かれ方の、通分性、つまり同じさ。
に確かに特徴がある。このつくりゆえ、身近な事柄として読むことができた。そして、現代につながるラインも少し見えた。
五巻は漱石の修善寺の大患や、啄木の最期。修善寺の大患、こちらも言葉としては知っていたが、コミックとして読むと迫真。この巻の啄木(軽い感じの案内者)は好感持てた。野だいこにたとえられたりして・・「坊っちゃん」もう一回読みたくなるな。
この巻には成瀬巳喜男監督の映画でみていた桃中軒雲右衛門*1が、広沢寅蔵と一緒に登場。点描という感じで出てくるけれど、こういうのうれしい。
五巻で長谷川伸がもう一度出てくるところ「一本梶棒土俵入」というタイトルがついているけれど、「一本刀土俵入」という作品からきている言葉なんだな・・ここはすらっとわかるべきところだろうが途上中の自分は調べてやっとこさ・・
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