地獄の観光船

2003年の暮に銀閣寺の隠れ家的古本のお店迷子で購入したもの。77年から81年までキネマ旬報に連載しておられたコラムをまとめたもので、1981年に出版されたけれど、装丁に70年代的な空気も感じて装丁ごと好きな本。(写真がパラフィン紙ごしでわかりにくく申し訳ないのだけど。。装丁は平野甲賀さん+小林泰彦さんとなっている。泰彦さんは信彦さんの弟さんらしい。。この本に泰彦さんのものまねをされる話が出てきた。)小林さんの本を読むと教えられることが多いけれど、それが難しい言葉では決して綴られない。この本を読んでまずみようと思ったのは、森繁の若いころの映画。コラム発表当時のタモリのような存在だったとのこと。「森繁の新婚旅行」の写真が載っているが、森繁サンタの扮装がなかなかおもしろい。三木のり平がトナカイになったりするらしい。「のちの社長シリーズの原型であろう。」と記されているのをみて、今、日本映画チャンネルでよく放映している社長シリーズもちょっとみてみようかなという気になる。(このチャンネルがうつるようになってなんでもかんでも録画してしまってだんだん収拾がつかなくなっているのだけど。)