氷壁

増村監督の作品に出てくる女の人って、男性原理とはまるで違ったルールで生きている生き物って感じにみえる。恋愛も男性との相互理解の末という感じでなく、弱弱しくみえても、結果的には男性を巻き込んでいくような。。同じ女性としてこの映画をみると、この映画の山本富士子野添ひとみも控えめに振舞ってはいるものの、いまひとつ共感できるものではなく、なんだかなあというような気になった。でも、この巻き込まれるような状況を監督は望んでいると思う。山本富士子の悲しみのときの地味だけど印象的な着物とか、野添ひとみの赤いショールだとかの装いはすばらしいし、美しいし、了解する相手というより味わいたい相手というか。。。そんな感じなのかな。。

氷壁 [DVD]

氷壁 [DVD]