- 作者: 森絵都
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2006/02/17
- メディア: 文庫
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端々にでてくる単語(パティ&ジミー、ソバージュetc)などから今のはなしでなくて、1968年生まれの著者の年代に近い小学校〜高校生活なんだなとわかってくるし、それは自分の過ごした時とも近くて、同じような体験など全然してないのに、妙になつかしい気持ちにさせられたし、小学校から中学にあがる春休みの空気、そして高校卒業時の気分とか、もう手に取るようにリアルに感じられ、うまいなあと思った。
今高校生の娘の生活とも重なったのだと思うのだけど、学園生活の、いろいろあれどいろんな将来性にみちた雰囲気の余韻にしばらくぼーっとしてしまった。結構ハードなことがリアルに表現されてもいるんだけど、それも含めてすべてを包み込むようなところがあって、やたら愛想がいい、とかではないけれど、ポイントポイントはちゃんとわかっている同級生をみてすがすがしい気持ちになるような本だった。