裸足のトンカ

ランナーと監督って特別に濃密な感情があるものだろうな。
ランナーに限らず、広くいろいろなスポーツの監督と選手、指導者と音楽家とかいろいろな世界でそうだと思う。

この映画は純愛ものみたいな感じでカテゴライズされたりしているけれど、ストーリーの核になっているのは主人公の男と監督の関係ではないだろうか。恋愛の形をとっているけれど、主人公の男性とトンカの関係はコーチと主人公の関係をおきかえたもののようにみえる。純粋な恋愛ものが苦手だからそうみえてしまうのかな。。

主人公も演じたジャン=ユーグ・アングラードの初監督作品ということで、彼のことをよく知っているわけではないのだけど、自分の好きな要素を全部つめこんだ映画なのかな、と思った。インド系のヒロイン、ケンゾーの洋服、何度もうつしだされるANAのマーク、ヒロインのいきつけのお店にいる小林薫似の男性、などアジアへの傾倒がものすごく感じられる作品だった。