女はみんな生きている

友人が今年頭の年賀状で、ほめてくれていたのだけど、なんとか今年中に見ることができた。多分原題は「Chaos」.この「カオス」の方が私は好きだけど、「カオス」よりは今のタイトルの方が人が入るんだろうな〜。

中年夫婦のあわただしい日常からはじまって、いきなり「自分の話か?」と入り込める。その後起きる出来事も劇的なもの、日常的なもの、緩急とりまぜながらすごく身近。とても他人事とは思えなく、この先、どうなるの?という楽しみがいっぱい。日本語のタイトルから感じないでもないたくましさ一点張りの雰囲気でなく、笑いをとりいれながらの軽いタッチで話が進んで楽しめた。

主婦とある女の出会いからはじまるストーリーを描いた映画なのだけど、この女の人の眼力がまた凄い!ちょうど、今、村上龍安藤忠雄との対談を読んでいて、その中で「土門拳が写真を撮った頃の日本の子供はすごくぎらぎらしてパワフルな顔つきをしていた」という意味の話が出てきたのだけど、その話をわたしに連想させるような力が顔にみなぎっていてみていて楽しかった。
主婦役の人の、自分も共感できるリアリティのある立ち位置もすごくうまい!声を出して笑いながら、どうなるのと思いながら最後まで楽しめた映画だった。