2006-01-29から1日間の記事一覧

ぬめり草

挑戦的?という感じがするようなペンネームと絵のタッチ、腰が低いようにみせかけた文章の影に潜むすごい辛らつぶり。でも矛先が強いものに向けられているからとても爽快に読めてしまう。いや、正義の味方、とかそういう方向では決してないですよ。自分の中…

鱗姫

嶽本野ばらの本のよさは主人公たちが自分の信じるところをつきすすむのだけど、周りがみえなくなってしまうのではなく、客観視できるところ。すごく耽美的かと思ったらカジュアルな口調になって そこに少し違和感を感じる人もいるかもしれないけれどそれが読…

ハワイで大の字

小栗さんとトニーの国際結婚コンビの読み物って本屋さんでも平積みになっているし、それゆえに逆に軽んじられてしまうおそれがあると思うのだけど、そこらへんの売れている、軽い本というのとは一味もふた味も違う芯のしっかりした本だった。ハワイに行って…

大奥

大奥のはなしをこういう風に料理するなんて。。大胆な視点の入れ替えがあるのだけど、歴史ロマンとしてきっちり成立していて歴史上のあの人物、そういうところあかもしれないな、と歴史にまで関心をもたせてくれるよしながさんの発想に感心することしきり。…

ブレーメン♪

週に2、3回 叡山電車岩倉駅を利用している私ですが、土地勘のある人にあのあたりのいい感じのお店をたずねるとみなが口をそろえてこたえてくれるのが、「ブレーメン」という名のパン屋さん。 http://www.kyotobakeryclub.jp/bremen...ホームページにもうつっ…

ユージニア

恩田さんの「Q&A」も好きだったのだけど、これもあの本と同じく事件の取材みたいなものをベースにすえていろんな視点がまざりあうおもしろさを生かした小説になっていて、先に先に読み進めさせてくれる。恩田さんのもの、こういうちょっとひんやりしたも…

つるつるの壺

文学賞をとられた頃かかれたものも割合多く全体的にすごく謙虚でまっとう、ナチュラルな感じがただよっているエッセイ。町田さんのどこがいいって文章や生き方にしみわたっている神々しさがいい。それでいて重苦しくなくてまさにパンク歌手のもつ光をはなっ…