平成28年 4月文楽公演 通し狂言 妹背山婦女庭訓

第一部
初段 
 小松原の段 
 蝦夷子館の段

二段目
 猿沢池の段

三段目
 太宰館の段
 妹山背山の段

第二部
二段目
 鹿殺しの段
 掛乞の段
 万歳の段
 芝六忠義の段

四段目
 杉酒屋の段
 道行恋の苧環
 鱶七上使の段
 姫戻りの段
 金殿の段

話の流れが整理できるように、三段目が二段目の大半より前に来て、采女の事件を発端とする久我之助と雛鳥の物語と、蘇我入鹿打倒のためのアイテム集めの話がわけて上演された。

心に残ったところのメモ

  • 蝦夷子館の段で雛鳥(遣い手 吉田蓑紫郎)の初々しいドキドキ感の表現の愛らしさ
  • 正面に吉野川が流れ、上手と下手に床が設けられた妹山背山の段の美しさ
  • 杉酒屋の段でお三輪(遣い手 桐竹勘十郎)が出てきたシーン、お三輪がなにか手にもって遊びながら寺子屋から帰ってくるときの、お三輪の幼さの表現の細やかさ。商家の七夕飾りの小さくまとまった美しさ
  • 鱶七(遣い手 吉田玉也)がお三輪の前に出てくるシーンの、鱶七の大きさ
  • 馬の足取りや水の音など三味線の表現力の豊かさ