街の恋

イタリアの監督６人によるオムニバス作品。出演者は、全て俳優ではなく、各ストーリーの関係者が演じているとのことで、「本人による再現フィルム」みたいな映画が多く、この映画自体が企図しているように雑誌の実録ものみたいな感じ。モンド映画に通じるものも感じるようなところがある。
その中でフェリーニの作品は筋とはちょっとしか関係のない走っていく子供たちが幻想的でかわいらしく、フェリーニタッチで楽しめる。あと、ミケランジェロ・アントニオーニの作品の構図もかっこいい。ただ、これをみていると本当、映画の構成の要というのは、本人が演じるというようなことではなく、観客がどれだけその話に入り込めるか・・ではないのかなという結論が皮肉にも頭に浮かんでしまう。

街の恋【字幕版】 [VHS]