幸福

市川崑監督の1981年の作品。銀残しという特殊な現像方法で、とても陰影のある、ざらついた映像になっていて、水谷豊演じる刑事の家庭の、さびしさや地に足付いた感じがとっても出ている。水谷豊がこどもに対するあの感じ、テレビドラマでも感じていたが、なかなかいい。市川崑監督の80年代のもので時々感じる、音楽はちょっと薄っぺらいかなというのはこれにもあったけれど、そんなことをいうのがとても些細に思われるほどドラマとしてはいいものだった。