宿屋めぐり

夏休みの読書にふさわしい、自分を別の世界に連れて行ってくれる一冊だった。主人公は「主」の命に従って権現様に太刀を奉納する予定が、どんどんどんどん有象無象に巻き込まれ・・という筋立てで、神話的だし、また出てくるたとえなどがキリスト教や仏教ルーツな感じで、弱さと尊大の間をいったりきたりする主人公は自分自身という気持ちになる。町田さんの文体はくせになる。もっと読みたくなる。

宿屋めぐり

宿屋めぐり