新宿マッド

フーテンをしていた息子を殺された真面目な田舎の父親(だけど、運動とかのことも幕末と並べて考えており割合理解がある。)が息子の死を新宿で調べ、追及していく物語だけど、真相がどうかとか、お話としてどうとかでなく、60年代末の新宿の様子がでてくるのがほんとにおもしろい。

wikipedia*1に若松孝ニ監督のスタンスが、

100を超えるその先鋭的な作品群は政治の季節の学生たちに支持された為、公安からは常にマークされる。若松プロダクションの事務所は頻繁にガサ入れの対象になった。勿論映画関係の事務所では例のないことである。ただし本人は「運動は学生のお遊び」等と発言し、政治には取り立てて興味がない事を明言している。人間描写の追求の時代的反映として政治的題材を取り上げたものと考えられる。

と書かれているけれど、この作品で一番魅力的なのがこの父親であることからも、上に書いてあることがなんとなく納得がいった。