映画をみてからこの原作を読んだ。予想通り映画はこの本を読むきっかけという役割は果たしているけれど、本の方が説明がじっくりしていていい。1巻の冒頭に、「大発作」のダヴィッド・Bのペルシャの歴史の解説があり、その内容はなかなか頭に入らないものの、そういえば、「大発作」の中にも戦さの絵をかくのがすき、ということがかかれていたなぁと思った。
イラクのクウェート攻撃の時、離れているのに危機感を募らすヨーロッパの人々を嗤う主人公と父親に母親がイランのメディアによる反西洋の宣伝工作にのるな、といさめたら、「西洋のメディアもイランを攻撃して、自分たちのことを原理主義者でテロリストだという悪評が生まれている」と答えるところ印象的だった。
わたし自身、この作品に出会うまで自分と年の近いイラン人の女性やその家族が、映画のマリーアントワネットがロックで語られるのと同じくらいかそれ以上にロック的に語れる存在であるとは全然知らなかった。ごく身近な、娘や友人の話をみているような気持ちで読み進められた。
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