生まれてはみたけれど

小津監督映画をどんどんみたい気持ちが持続していて、父が昔NHKから録画した「生まれてはみたけれど」をみてみる。タイトルだけ知っていて勝手にかなしい話だと思い込んでいたけれど、こどもたちの世界を生き生きと描いたはなしで、ずっとにこにこしながら観た。昭和初期に撮られて、今よりのびのびはしていたり、大人も建前ではずっとちゃんと大人らしかったりしてそこからくるおもしろさもあったけれど、基本的な心の動きとかは今とかわらない部分がたくさんあってとっても楽しめた。叙情もあるけれど全然重くなくて愉快で味わいがありとてもよい映画だと思う。テレビ放映のときどなたが弁士をつとめられたのかわからなかったけれど、弁士の方のしゃべりもとてもぴったりですばらしかった。なんだろう、歴史的に知っておくべき作品とかそういう堅苦しさなしに純粋に楽しめる作品だった。

生まれてはみたけれど(吹替・活弁版) [VHS]

生まれてはみたけれど(吹替・活弁版) [VHS]